入れ歯との付き合い方

しっかり噛める入れ歯との付き合い方

(引用文献)
「一週間でマスターするキャストパーシャル」上下巻 川島 哲著 医歯薬出版KK 発行
「バイオキャストパーシャル」川島 哲著 医葉薬出版KK発行

構造設計の入れ歯とは

構造設計の入れ歯とは

構造設計とは、建築関係の用語です。 あらゆる建物は、柱・梁・壁・基礎といった構造物が存在しなければ、建たないし、建つためには構造的裏づけが必要になります。 そのために大型コンピューターを用いて建物の強度を確認する構造計算が行われます。それを数値化することを構造設計といいます。 人工衛星やジェット機にも利用されています。 また、当然のことですが、構造設計の前には基本設計が行われます。

 

 

1995年の阪神大震災後の神戸ですが、木造建築や街灯は、無残な状態ですが、構造設計のされた超構層ビルは、ほとんど無傷で、何も無かったかのようです。

  • 、構造設計のされた超構層ビル
  • 、構造設計のされた超構層ビル
  • 、構造設計のされた超構層ビル

使用材料の性質、特性、強度、また、幾何学的要素・応力・ひずみなど、建築の理論を取り入れ、構造力学を考慮し、薄く、小さく、しかし強く作られた入れ歯が、構造設計の入れ歯です。そして、何グラムといった数値で表現されます。
たとえば、横になった板は曲がるが、縦にすると曲りません。また、棚のつっかえの位置で棚の強度は変わります。

 

 

横になった板は曲がるが、縦にすると曲らない

 

 

入れ歯は下記の構成要素からできています。

入れ歯の構成要素

 

 

その構成要素を、
どこに何を配置するかといった基本設計~入れ歯製作の基礎となる設計どのように作るかといった構造設計~数値化された設計から作製します。

 

 

基本設計

構造設計

 

 

構造設計の入れ歯の利点

構造設計の入れ歯の利点

軽く、薄く、小さい、しかし壊れない入れ歯の出し入れが容易、しかし外れない 留め金のかかる歯に加わる力を300~500gに調整できる入れ歯全体の出し入れの力を1000~1200gに調整できる数値化することで基準ができる。

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構造設計の入れ歯の症例

症例1

74歳 女性:左右のバランスからあえて右も左も入れ歯に

左上入れ歯希望左上入れ歯希望

左上入れ歯希望

基本設計基本設計

基本設計

構造設計構造設計

構造設計

※ 横スクロールで内容をご覧ください。

74歳という年齢、高血圧、インプラントをいれれば7~9本必要で高額、といった理由からインプラントより構造設計義歯を選択

 

 

 

症例2

75歳 女性:左右のバランスからあえて右も左も入れ歯に

右上入れ歯希望右上入れ歯希望

右上入れ歯希望

基本設計基本設計

基本設計

構造設計構造設計

構造設計

※ 横スクロールで内容をご覧ください。

75歳という年齢、右上は骨がなく骨造成の必要あり、インプラント5本、肺癌、といった理由からインプラントより構造設計義歯を選択

 

 

 

症例3

73歳 男性

右下入れ歯希望

右下入れ歯希望

基本設計

基本設計

構造設計

構造設計

※ 横スクロールで内容をご覧ください。

骨は十分、インプラントは2~3本、とインプラントの最適応だが 外科処置を避けたいとの希望からインプラントより構造設計義歯を選択

 

 

 

症例4

62歳 男性:左右のバランスからあえて右も左も入れ歯に

左上入れ歯希望左上入れ歯希望
基本設計基本設計
構造設計構造設計

※ 横スクロールで内容をご覧ください。

骨は十分、インプラントは3本、とインプラントの最適応だが 他の天然歯の予後が不確かなので構造設計義歯を選択し経過観察

トップデンチャリスト奥森健史

構造設計義歯のケースはすべて、トップデンチャリスト奥森健史、立会いのもと診療しています。 ただ入れ歯を作製するだけでなく、初診から治療計画を共同で行い、必要に応じて診療室に出向しています。 なぜなら、より良い構造設計義歯を作りたいから。

治療費:1床40万(金床1床60万)kawasato dental office

 

入れ歯じゃ噛めない?

インプラントVS 入れ歯?

近年、ネット上で数多く出ているトピックスとしては、インプラントが中心になっています。
入れ歯に関するものはそれよりも少ないのが現状です。
また、入れ歯がテーマの一つとしてとりあげられていても、総合的な見地に立ったものは少なく、テクニック的なものが多いようです。
私見ではありますが、総合診断に基づいたうえで、入れ歯を使った臨床ケースをネット上でもっと見てみたいと思います。たとえば、

 

インプラントではなく入れ歯のほうが有効だと判断した症例

インプラントではなく入れ歯のほうが有効だと判断した症例です。74歳という年齢、右上の奥歯がどこまで持つか分からない、骨造成が必要、といった理由から義歯を選びました。

日本における日常臨床では、まだまだ多数歯欠損のケースがたくさんあります。欠損補綴の大きな目的は、欠損スペースを補綴物によって復元し、機能の回復と審美性の改善を図ることです。それともう一つ、忘れてならないのが残存歯をはじめ、残存組織の維持・安定を図ることです。しかしながら、日常われわれのところに訪れる患者の口腔内を診ると、特に入れ歯が装着されているケースでは、残存歯そのものの状態も良好ではなく、入れ歯によっての二次固定の効果もほとんどありません。逆に残存歯に対し、力学的に大きな付加がかかってしまっているものがたくさんあります。たとえば、

 

残存歯に対し、力学的に大きな付加がかかってしまっているもの

左上の入れ歯は食事中に外れてきますが、右の入れ歯は外れません。それは、左の入れ歯のバネは細い針金で引っかかりがなく、バネの数も少ないからです。また、残りの歯は動いています。このふたつの入れ歯を、同じ入れ歯として扱っていいでしょうか。

これから老人が多くなってくる時代を迎え、われわれ歯科医や歯科技工士が入れ歯に背を向けていては、無歯顎の老人がどんどん増えて来ることを懸念せざるを得ません。
私は、決してインプラント治療を否定しているのではなく入れ歯に対する知識を身につければ、欠損歯列への診断力や予後に対する予知能力も培われると思っています。
私自身、トップデンチャリストの奥森健史氏(奈良市)と一緒に仕事をしていますが、ほとんどのケースで予後は良好です。

 

ほとんどのケースで予後は良好

入れ歯は決して時代遅れではありません。咬合再構成の最たるものが総義歯です。 『Top Down Treatment』という考えはすでに総義歯においては昔から存在しています。人工歯の排列位置を元の天然歯の位置を基準にしたデンチャースペースから決定していたのです。

このことはインプラント治療においてインプラント埋入位置の決定と相通じるところです。

 

入れ歯は決して時代遅れではありません

 

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